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コンプリートシールドについて
コンプリートシールドはシース(表皮)およびコアにテフロン加工を用いて耐水性・強度を上げています。
ちなみに、テフロン加工とは、デュポン社が開発した撥水ポリマー(重合体)をロープ全体に覆う加工になります。 この加工により、水や埃、塵などの微細粒子がロープに入り込む事を防ぐだけでなく、 ロープ自体の強度や摩耗に対する耐性をも上げています。
水分はロープの構造だけでなく、単繊維レベルまで浸入します。 そのため、ロープは重くなりクライミングに適さない状態になるだけでなく、ロープの強度までも落とします。 高湿度(特に日本は高湿度!)や雪・冬などのコンディションはロープの材質に悪影響を及ぼします。
ちなみに、テフロン加工とは、デュポン社が開発した撥水ポリマー(重合体)をロープ全体に覆う加工になります。 この加工により、水や埃、塵などの微細粒子がロープに入り込む事を防ぐだけでなく、 ロープ自体の強度や摩耗に対する耐性をも上げています。
水分はロープの構造だけでなく、単繊維レベルまで浸入します。 そのため、ロープは重くなりクライミングに適さない状態になるだけでなく、ロープの強度までも落とします。 高湿度(特に日本は高湿度!)や雪・冬などのコンディションはロープの材質に悪影響を及ぼします。
耐水性の実験
テンドン社は”コンプリートシールド加工”により、水に対する耐性を格段に高めています。
ロープを水に浮かべて(沈めて)、一定期間経過後の重量を測定したデータを以下に記載いたします。
実験ロープ の重量 |
水に浮かべた(沈んだ)後の重量 |
沈んだ タイミング |
|||
---|---|---|---|---|---|
1時間後 | 5時間後 | 24時間後 | |||
シールドなし
|
100 | 149 | 158 | 162 | 1分後 |
コンプリートシールド
|
100 | 114 | 127 | 127 | 24時間後も沈まず |
この実験によりコンプリートシールドによる耐水機能の高さが証明されています。
高湿度での変化
通常、水を多く含んだロープは、乾いた状態に比べて強度が弱くなります。
特に湿った状態で雪などによりロープが凍りついた時の強度は大きく落ちてしまいます。
90%の湿度環境に24時間放置した前後のUIAAフォールズ(耐墜落回数)を計測した実験結果を以下に記載いたします。
90%の湿度環境に24時間放置した前後のUIAAフォールズ(耐墜落回数)を計測した実験結果を以下に記載いたします。
実験ロープ Ambition10.5 |
乾いた状態での UIAAフォールズ |
湿った状態での UIAAフォールズ |
---|---|---|
シールドなし
|
9 | 7 |
コンプリートシールド
|
9 | 9 |
UIAAフォールズの値が変わらないように、コンプリートシールドをほどこしたロープは高湿度による強度への影響はほとんどありません。
次に、90%の高湿度に24時間置き各時間の5分間ずつ雪を直接接触させたロープの前後のUIAAフォールズ(耐墜落回数)の実験結果を以下に記載いたします。
実験ロープ Ambition10.5 |
乾いた状態での UIAAフォールズ |
湿った状態での UIAAフォールズ |
---|---|---|
シールドなし
|
9 | 4 |
コンプリートシールド
|
9 | 7 |
UIAAフォールズの値がシールドなしの値は「5」落ちたのにも関わらず、コンプリートシールド加工のロープでは「2」となり、雪の状態でのコンプリートシールドの優位性が証明されています。